悪漢

■エローイ、空き巣に入られる

:「ええ、カギかけるの忘れてたんです。」
:「通学途中で気がついたんですが、どうせ1時間半だと思って」
:「遅刻できない科目だったので…」
 
厳重に隠してあったため、証券類や通帳は無事だったものの、
長年連れ添ってきたゴルチェの財布が盗まれる…
中身は500円前後しか入ってなかったので比較的ダメージ少ないものの、
財布本体が…_| ̄|○

ちっくs
お金はいいから、漏れの財布かえせよぅ・゜・(ノД`)・゜・。
 
郵便局へ連絡してカードストップ、
その後警察へ連絡すると、3名の警察官が登場。
悪名高き府警、疾風のごとき早業、
その間わずか10分。

現場検証に立ち会うのは初めてではないので、
淡々と状況を報告。
その間にも作業は進み、
廊下には足跡採集用のフィルムが貼られ、
ドアの周りに、指紋採取用の銀粉が吹き付けられていく。
 
ちょっと待って!
ブーツに銀粉散ってる!!
うわあああああああああああああああああ
黒いブーツの爪先が、パール加工されたようにほのかな輝きを放ち始める。
ちっくs
 
オレハクサムヲムッコロス!!
と内心怒りの焔を滾らせながらも、つとめて平静に指紋を押す。
警官が調書を書いているデスクに置かれたPCで、
府警を嘲笑するかの如く、愉快に絶賛稼動中の全国放送局が
HDDにデータ書き込む、カリカリというノイズは幾分怒りを紛らわせてくれた。
ああ、うちってば超デスペラード!!
 
結局、約2時間をかけて検分は終了。
ああ、鬱…